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タイトル: 酵素-RNA複合体を用いた新規細胞内変異RNAの修復法の開発と応用
その他のタイトル: Development and application of novel in-vivo-RNA restoration method by using enzyme-RNA complexes
著者: 塚原, 俊文
著者(別表記): Tsukahara, Toshifumi
キーワード: RNA editing
人工酵素複合体
遺伝コード修復
ADAR1
APOBEC1
脱アミノ化
Macularマウス
発行日: 1-Jun-2020
抄録: 遺伝子の点変異を原因とする疾患に対する治療法として、変異したRNAの遺伝コードを部位特異的に修復する方法の開発研究を行い、細胞内でのA⇒I (G)或いはC⇒U変換を触媒する人工酵素複合体の開発に成功した。この酵素複合体は標的RNAに相補的なguide RNAによってRNAの変異点に特異的に作用することができ、細胞内で40%程度の変異RNA修復が可能であった。疾患モデルとしてmacularマウスを対象に、初代培養線維芽細胞の変異したP型ATPase RNAの遺伝コード修復にも成功し、実際にmacularマウスではほとんど活性が検出できないシトクロムCオキシダーゼ活性の回復を確認した。研究成果の学術的意義や社会的意義: 遺伝子変異の修復法としてゲノム編集技術が脚光をあびているが、患者体内で変異したDNAだけを正確に改変出来る技術は確立されておらず、現状では体外でゲノム編集し正しく改変された細胞を体内に戻す方法でしか疾患を治療できない。本研究は遺伝性疾患の多くを占める点変異を原因とする疾患への治療法として変異したRNAを細胞内で修復するという新しい治療法の開発研究である。我々は本研究において細胞内で約40%の変異RNAを修復することに成功し、またモデルマウスを対象に実際の疾患にも適用可能であることを示した。本研究が提案するRNAの遺伝コード修復は様々な遺伝性疾患の治療法に新しいパラダイムを提供する。: To treat diseases caused by point mutations in the gene, we have developed a site-specific repairing method for genetic codes of the mutated RNAs, and succeeded in developing an artificial enzyme complex that catalyzes A⇒I (G) or C⇒U conversions in cells. The enzyme complex was able to act specifically on the mutated points of RNA by guide RNAs complementary to the target RNAs, and was able to repair about 40% of the mutated RNAs in cells. We also successfully repaired the genetic code of mutated P-type ATPase RNA in primary cultured fibroblasts derived from macular mice as a disease model, confirming the restoration of cytochrome C oxidase activity, whose activity is almost undetectable in macular mice.
記述: 基盤研究(B)(一般)
研究期間:2017~2019
課題番号:17H02204
研究者番号:60207339
研究分野:分子生物学
言語: jpn
URI: http://hdl.handle.net/10119/16740
出現コレクション:2019年度 (FY 2019)

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