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タイトル: 人為的核酸修飾を介したナンセンス変異のリードスルー化による疾患治療法
その他のタイトル: A disease therapy by read-through of nonsense mutations via artificial nucleobase modification
著者: 塚原, 俊文
著者(別表記): Tsukahara, Toshifumi
キーワード: 修飾塩基
リードスルー
遺伝コード修復
終止コドン
無細胞翻訳系
合成RNA
IRES
発行日: 1-Jun-2020
抄録: ナンセンス変異を原因とする疾患治療法として翻訳リードスルー法が研究されているが、従来の方法では本来の終止コドンまでリードスルーしてタンパク質に余分なC末端を付加する結果となっていた。本研究では変異によって生じた未成熟終止コドンの塩基を化学修飾してリードスルーを誘発させることが可能かを検証し、またリードスルー効率の高い修飾塩基を検索した。修飾塩基を含んだmRNAを高効率で翻訳するため、合成RNAの上流にSD配列あるいはIRESを付加することで、修飾塩基による翻訳リードスルーの検証系を確立した。また新たに5-methyl Uや5-fluoro Uによってもリードスルーが発生することも発見した。研究成果の学術的意義や社会的意義: 本研究によって修飾塩基を含んだ完全合成RNAから無細胞翻訳系で高効率にタンパク質を合成するシステムが構築され、翻訳リードスルーを誘発する修飾塩基の検索が容易となった。また、新たに5-methyl Uや5-fluoroUによっても翻訳リードスルー誘発が可能であることが示された。この結果は他の修飾塩基によっても翻訳リードスルーが可能であることを示唆する。既に様々な核酸塩基修飾法が知られていることから、高い翻訳リードスルー効率の修飾塩基が検索出来れば、細胞内の変異したRNAを修飾することによる翻訳リードスルーの誘発が可能となり、多くのナンセンス変異を原因とする遺伝性疾患の治療が可能となる。 : Translation read-through methods have been studied for the treatment of nonsense mutation-caused diseases, but the conventional methods read-through to the original termination codons and add extra C-terminus to the proteins. In this study, we examined whether it is possible to induce read-through by chemically modifying nucleobases of premature termination codons caused by point mutations, and searched for modified nucleobases which induce read-through with high efficiency. In order to efficiently translate mRNAs containing modified bases, we have established a system to verify the translation read-through by modified bases by adding SD sequence or IRES to the upstream of the synthetic RNA. We also found that readthroughs were also generated by 5-methyl U and 5-fluoro U.
記述: 挑戦的研究(萌芽)
研究期間:2018~2019
課題番号:18K19288
研究者番号:60207339
研究分野:分子生物学
言語: jpn
URI: http://hdl.handle.net/10119/16743
出現コレクション:2019年度 (FY 2019)

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